令和6年度白川文字学講演会を開催しました。

最終更新日 2024年7月3日ページID 057825

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日 時:令和6年6月29日(土)13:30~15:00
場 所:県立図書館 多目的ホール
参加者:95名

 令和6年度白川文字学講演会は、2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」題字揮毫および書道指導を担当されている根本知氏を講師に迎え、開催しました。

 今回の演題は「書の根源と現代の『書表現』」、講演は根本氏の軽妙な語り口で進められました。時には、大河ドラマに関する雑談等も交えつつ、書の歴史や古代文字についてお話くださいました。「床(とこ)」という漢字を例とし、「床」について『字通』に記載されている内容や『字訓』に記載されている「とこ(床)」「とこ(常)」「ところ(所)」について読み上げ、その関連を示されると、漢字同士のつながりに改めて驚かされました。参加者の心をつかんで離さない、あっという間の1時間半でした。

 参加者からは、「知らないことが実に多いということを知りました。その意味・起源を知ることが何かにつながる、なるほどと思いました。」「根本先生の熱が伝わってきて、とても興味深くお聴きしました。書の思想の面から深く学んで書くようにしたいです。白川静先生の研究も奥深く、文字に対する畏敬の念を改めて感じました。」「字ひとつひとつが持っている意味が深く、興味深かったです。また家に帰ってから、根本先生のお話を振り返り、『字通』『字訓』を読み返してみたいと思いました。」「かな書道を勉強しています。ことばを書くことにこだわって続けてきましたが、“何のために書くか”ということに迷い始めているところでしたので、ご講演を伺って指針をいただいた気がしました。新しい気持ちでまた書を続けていく力をいただきました。」「白川文字学を大切に思っておられるところに本物の書家だと感じました。幅広い知識や自分で学んだ学問を先生の言葉から感じました。」「目で見て美しい文字を単に書くだけでなく、『字通』などから本質を理解したうえで表現するべきだという熱いメッセージが心に残りました。」といった声が聞かれました。 
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講 師

 根本 知(ねもと さとし)氏
 2024年、NHK大河ドラマ「光る君へ」題字揮毫および書道指導。
 立正大学、放送大学等で教鞭を執る傍ら、腕時計ブランド「GrandSeiko」への作品提供(2018年)やNYでの個展開催(2019年)など創作活動も多岐に渡る。
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月刊『なごみ』2024年3月号より 撮影者:大道 雪代
白川文字学の室に再現された白川静博士の書斎にて『字統』を手に取る根本知氏。
何かに行き詰った時に繙くのは『字統』だという。

 

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