疎水百選のページ

最終更新日 2012年5月22日ページID 013182

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疎水とは

一般に疎水とは、灌漑や舟運のために、新たに土地を切り開いて水路を設け、通水させることをいい、農業においては大量の水を水田へ送るため、川から水路を引き、水を分け合うことをいいます。

先人たちは、農地に水を得るため何十㎞と離れた川に堰を築き、村まで水路を引いてきました。二千年にわたって営々と築かれてきた農業水路の総延長は約40万㎞で、実に地球10周分に相当する距離になります。
このようにして、農業用水路群は細かい網の目のように日本の国土に張り巡らされています。

私たちは、これら農業用の水路づくりや水路網のことを「疏水」と呼んでいます。

用水路の画像 頭首工の画像 分水工の画像 イモ洗いの画像

疎水が持つ様々な機能

疏水は、古くから集落の共同作業などによって維持管理され、食糧生産のみならず、国土や環境、生態系の保全などにおいて、様々な役割を果たしてきました。              

田や畑に水を送り、食べ物をつくる 

水路網や取水施設が整備されていることによって、田んぼや畑に安定的に水が送られ、安全で新鮮な穀物や野菜、果実を作り出すことができます。

分水工の画像

生き物のつながりを守る

水路には、ホタルやメダカ、カエルなど無数の水生生物が生息しています。また、周辺には草花が生え、時には水鳥の憩いの場を提供しています。
このように水路は、「空」・「地」・「水」の3つの領域が接する空間として、豊かな生態系を形成しています。

カモの画像

美しい景観をつくる

清らかな水と緑、そして里の営みが織りなす情緒溢れる日本の景観は、平野の隅々まで潤す水路網によってもたらされたものといえます。

合掌造りの古民家の画像

地域の伝統や文化を生みだす

農村に残る伝統芸能や祭りには、水路網を開削してきた先人たちの水路との関わりをモチーフにしたものが数多くあります。
このように、昔より疏水とは深いつながりがあり、現代まで伝えられています。

まつりの画像

人の心をはぐくむ

水路や堰、ため池、農地などを環境学習などの題材としている学校や水路、農地、里山などで体験学習活動を行うNPO法人などがあり、自然や生きものとのふれあいを通じて、子供たちの心を育んでいます。

ビオトープと子供の画像

人と人のつながりをつくる

疏水のまわりに散策道や縁道、親水公園などが整備されているものが各地にあります。
それらは、地域の景観にとけ込み、地域住民の方の憩いの場として親しまれています。
 

水路と子供たちの画像

 疎水百選に選定された「ふくいの疎水」

福井県内には、地域の皆さんによって大切に守られてきた、歴史ある「疏水」が網の目のように張り巡らされており、いまも脈々と私たちのまわりを流れています。
これら県内の「疏水」のうち、その歴史の深さと共に、用水を活用した地域活動の活発な取り組みが高く評価された「九頭竜川下流」(光明寺用水・芝原用水・新江用水・十郷用水の福井市周辺と坂井地域へと流れる用水群)と「足羽川用水」(福井市南東部一円)の2地区が「疏水百選」に選定されました。

○九頭竜川下流

芝原用水(PDF:143KB)、光明寺用水(PDF:98KB)、十郷用水(PDF:130KB)、
新江用水(PDF:149KB)

足羽川用水(PDF:176KB)

 

その他「ふくいの疎水」

高椋用水(PDF:134KB)、河合春近用水(PDF:139KB) 、磯部用水(PDF:112KB) 、
御陵用水(PDF:130KB) 、本田・藤島十六ヶ用水(PDF:129KB) 、
勝山大用水(PDF:139KB) 、七ヶ用水(PDF:153KB) 、西川用水(PDF:99KB) 、 
七郷用水(PDF:89KB) 、松ヶ鼻用水(PDF:130KB) 、上嶋用水(PDF:95KB) 、
統合用水(PDF:99KB) 、疋田舟川用水(PDF:164KB) 、前川(仮屋用水)(PDF:128KB)
 

 疎水のリンク

農業用水について(農林水産省HP)

水土の礎 疏水名鑑
 

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