梅毒について

最終更新日 2024年5月27日ページID 053015

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本文へ梅毒の感染者が増加しています!

 現在、全国的に梅毒の感染者が増加しており、県内でも令和4年から感染者が急増しています。
 令和4年は年間63人と大きく数が増え、過去10年で最多となっています。
 感染の拡大を防ぐため、梅毒を知り、適切に予防しましょう。
 また、症状がなくても感染が気になる場合は医療機関などを受診しましょう。
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                                       ※R5は速報値です

梅毒とは

・梅毒(ばいどく)は、梅毒トレポネーマという病原体による感染症です。
・主な感染経路は性的接触であり、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。
・感染してすぐ症状がでるわけでなく、3週間~6週間ほど経ってから、皮膚や粘膜に腫瘍やしこりができたり、全身に発疹が出たりすることがあります。その後、症状が軽くなったり消えたりする時期があるた    め、発見の遅れや治ったと勘違いしほかの人に感染させてしまうことがあります。
・検査や治療が遅れると脳や心臓に重大な合併症を起こすことや場合によっては死亡に至ることがあります。
・妊娠している人が梅毒にかかると、流産・死産となったり、胎児が梅毒にかかった状態で生まれることがあります。
・梅毒に感染しているとHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染リスクを2倍以上に高めるといわれています。
 

梅毒の主な症状

梅毒に感染すると、時期によって次のような症状が現れます。
(参考:厚生労働省「梅毒に関するQ&A」

I期顕症梅毒:感染後数週間
 感染が起きた部位(主に口の中、肛門、性器など)にしこりや潰瘍ができることがあります。また、股の付け根の部分(鼠径部)のリンパ節が腫れることもあります。痛みがないことも多く、治療をしなくても症状は自然によくなります。しかし、体内から病原体がいなくなったわけではなく、他の人に感染させる可能性やひそかに病気が進む可能性があります。

II期顕症梅毒:感染後数か月
 感染し、治療をしないまま3か月以上を経過すると、病原体(梅毒トレポネーマ)が血液によって全身に運ばれ、手のひら、足の裏、体全体にうっすらと赤い発疹が出ることがあります。この発疹は小さなバラに似ていることから「バラ疹(ばらしん)」と呼ばれます。そのほかにも肝臓や腎臓など全身の臓器に様々な症状が出ることがあります。
 発疹などは治療をしなくても数週間以内に消えることがありますが、梅毒が治ったわけではありません。また、一度消えた症状が再びあらわれることもあります。
 アレルギーやその他の感染症に間違えられることもあり、適切な診断、治療を受ける必要があります。

晩期顕性梅毒:感染後数年
 感染後、数年を経過すると、皮膚や筋肉、骨などにゴムのように弾力のある腫瘍(ゴム腫)が発生することがあります。また大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)などが生じる心血管梅毒や、精神症状や認知機能の低下などを伴う進行麻痺、歩行障害などを伴う脊髄癆(せきずいろう)がみられることもあります。
 現在では、抗菌薬の普及などから、晩期顕性梅毒は稀であるといわれています。
 

神経梅毒

 感染が脳や脊髄まで広がった場合を神経梅毒と呼びます。上記のどの時期でも起こる可能性があり、髄膜炎や脳梗塞などが生じることがあります。
 

先天梅毒

 梅毒に感染した母親から胎盤を通じて胎児が梅毒に感染し、死産や早産になったり、生まれてくる子どもの脳や神経などに異常をきたすことがあります。感染した母親が上記のどの時期でも起こる可能性があります。
 

治療

 梅毒は早期の適切な治療によって完治することで可能です。医師の判断に応じた期間、抗菌薬をつかって治療します。
 医師の判断によりますが、抗菌薬の注射薬及び内服で治療します。場合によっては入院のうえ、点滴で抗菌薬の治療を行うこともあります。処方された内服薬は、医師が治療終了と判断するまで確実に飲むことが必要です。また、医師が安全と判断するまでは、性交渉等の感染拡大につながる行為は控えましょう。
 また、パートナーなど、感染の可能性がある周囲の方も検査を受け、必要に応じて治療を受けることが重要です。
 

感染を防ぐために

・必ずコンドームをつけましょう
 感染経路の多くが、性器や肛門、口などの直接接触によるものです。コンドームを適切に使って、粘膜の直接の接触を避けましょう。また、オーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)にも気をつけましょう。ただし、コンドームが覆わない部分から感染する可能性もあるため、コンドームで100パーセント予防できると過信はしないようにしましょう。

・多数の人と性的接触を持つと感染のリスクが高まります

・気になる症状があった場合は性的接触を控え、早めに医療機関を受診しましょう

 

相談・検査の実施

不安に思うことがあったら、まず相談をしてみましょう。

健康福祉センター(保健所)では、匿名で無料相談(電話や来所)を承っています。また、梅毒検査も匿名・無料で受けることができます。

正確な結果を出すために、感染の機会があってから3か月経過後に検査を受けてください。(3か月経過していない場合は、検査することができない場合があります。)

 

※県内の各健康福祉センター(保健所)で実施している梅毒検査の検査日はこちらをご覧ください。

検査・相談について【性感染症・肝炎】

 

啓発リーフレット

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関連リンク

 厚生労働省「梅毒に関するQ&A」(外部リンク)
 国立感染症研究所「梅毒とは」(外部リンク)
 政府広報オンライン「梅毒が拡大しています!一人ひとりが予防と検査を!」(外部リンク)

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