サルの生態と被害の防ぎ方
サルの被害について
サルの食害は年中発生しますが、群れで加害するので被害が大きくなります。
サルの生態
・エサを求めて集団で移動
少なくて十数頭、多くて70頭程度の母系社会の群れを形成し、エサを求めて移動します。成獣オスは、普段は単独行動し(所謂「ハナレザル」)、交尾期だけ群れに入り込みます。
▲群れで里に下りてきたサル
・豊富なエサが頭数を増やす
エサが乏しい山奥のサルは、初産までに生後6~7年を要し、出産間隔は2年に1回以下です。赤ん坊の死亡率は半分近くあるので、現状維持が精一杯で頭数は増えません。
栄養が豊かな人里のサルは、生後4~5年で初産を迎え、ほぼ毎年出産可能です。赤ん坊の死亡率も2割以下と低く、数年で2倍の頭数になることもあります。
・性格と行動パターン
侵入の最初は臆病ですが、徐々に慣れて、人間を恐れない大胆さを身につけるようになります。早朝の被害を夜間の仕業と勘違いすることがありますが、日の出から日没のみ活動する昼行性です。音、光、匂いなどのおどしや忌避剤はすぐに慣れて効果がありません。
・好む場所
高いところを飛び移って逃げるため、木や建物のある場所を好みます。
・食べ物
雑食性でほとんど何でも食べます。野菜や果物の収穫残さや、取り残し、廃棄食品は栄養豊かなエサになります。苦味みに強いですが、辛味に弱いです。
▲カキの木の上にいるサル
・その他
寿命は長くて25年程度です。
サル被害の防ぎ方
イノシシ同様に「盗られてもかまわない農作物」、「気づかずに与えているエサ」に気づき、人里や農地では徹底してエサを与えない努力をしましょう。集落から山へ逃げる時に、次々に飛び移ることができる樹木があれば、切り倒して、サルの通り道を遮断しておくことが必要です。サルを見かけても、かわいいと思うのは禁物です。「サルは賢いからしょうがない」と諦めてはいけません。
・福井県サル対策パンフレット(PDF形式:1,920KB)
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