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●現行制度の基準( -: 規制対象外 )
●ポジティブリスト制施行後の基準



2 さらに飛散(ドリフト)を低減していくための対策
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県産品・農林水産
最終更新日:2011年06月24日
「ポジティブリスト制」の導入について(福井県)
農産物に残留する農薬等の規制が大きく変わります!!
Ⅰ 「ポジティブリスト制」の導入について
従来、農産物に残留する283の農薬等については、食品衛生法により残留基準が設定され、これを超えた農産物の流通は原則禁止されていました。しかし、残留基準が設定されていない農薬等もあり、これらはたとえ農産物に残留していても規制の対象とはなっておらず、それぞれの農作物に登録のある農薬の使用基準を遵守すれば、問題はありませんでした。
平成18年5月29日から施行された改正食品衛生法では、これまで残留基準の設定されていなかった農薬等も含め、799農薬等が規制されました。(「ポジディブリスト制」の導入)
この改正により、隣接ほ場から飛散した農薬が他の農作物に付着するなどでこの基準を超過した場合、その農産物の流通が規制される恐れがあります。
そのため、これまで以上に農薬の使用には注意が必要となります。
| これまで残留基準が設定されていなかった農薬等には、「暫定基準」または「一律基準」が設定されます |

Ⅱ. 「暫定基準」、「一律基準」 の設定イメージ
| 規制の対象外だった空らん部分にも、全て基準が設定され、規制対象となります |
| 品目 | 農薬A | 農薬B | 農薬C | 農薬D |
| 米 | 0.2ppm | - | 0.05ppm | - |
| 大麦 | 5.0ppm | 5.0ppm | - | - |
| 大豆 | 0.2ppm | - | - | - |
| トマト | 0.2ppm | - | - | - |
| スイカ | 0.2ppm | 1.0ppm | - | - |
| キャベツ | 0.5ppm | - | - | - |

| 品目 | 農薬A | 農薬B | 農薬C | 農薬D |
| 米 | 0.2ppm | (暫定)0.05ppm | 0.05ppm | (暫定)2.0ppm |
| 大麦 | 5.0ppm | 5.0ppm | (一律)0.01ppm | (一律)0.01ppm |
| 大豆 | 0.2ppm | (暫定)0.1ppm | (暫定)0.2ppm | (一律)0.01ppm |
| トマト | 0.2ppm | (暫定)3.0ppm | (暫定)5.0ppm | (暫定)2.0ppm |
| スイカ | 0.2ppm | 1.0ppm | (暫定)3.0ppm | (暫定)1.0ppm |
| キャベツ | 0.5ppm | (暫定)2.0ppm | (一律)0.01ppm | (暫定)2.0ppm |
| (暫定) | 暫定基準を設定するもの(基準値は国際基準等を参考に各々設定) |
| (一律) | 一律基準を設定するもの(0.01ppm) |
Ⅲ. 基準を超える農薬が検出される例
1 農薬散布時の飛散(ドリフト)防止対策が不十分で起こる例
[ケース1] 隣接ほ場の作物に登録のない農薬が飛散した場合
例① 水稲に散布した殺菌剤(ナスには登録がない)が、ナスに飛散したため、収穫されたナスから基準を超える農薬が検出された。
殺菌剤(成分例:フサライド)
ナスでは一律基準(0.01ppm)が適用されるので、基準を超過し易い。

例② 稲に散布したピーマンに登録のない殺菌剤が、ピーマンほ場に飛散
例③ 大麦に散布した一寸ソラマメやキャベツに登録のない殺菌剤が、一寸ソラマメや春キャベツほ場に飛散
[ケース2] 隣接ほ場の収穫直前の作物に農薬が飛散した場合
例① 大豆に散布した殺菌剤が、隣接している収穫直前の水稲に飛散し,収穫された米から基準を超える農薬が検出された。
殺菌剤(成分例:イミノクタジン)
水稲では0.05ppmの基準が設定されているが、収穫直前は基準超過しやすい。

例② 水稲に散布した殺虫剤が、収穫中のナスやピーマンに飛散
例③ キャベツの定植後に全面土壌散布した除草剤が、隣接する収穫期の水稲に飛散
[ケース3]隣接ほ場に残留しやすい作物があった場合
例 ナスに散布した殺菌剤が、軽量・小型の葉菜であるネギに飛散したため、収穫したネギから基準を超える農薬が検出された。
軽量なネギは、農薬が残留しやすい。

<参考>隣接作物のタイプ別残留リスク
|
作物の種類や形態によって、飛散を受けた場合の残留リスクが異なる。
|
| リスクの程度 | 作物の種類や形態 | 代表的な作物 |
|---|---|---|
![]() |
軽量・小型の葉菜類 | コマツナ、ホウレンソウ、ミズナ、ネギなど |
| 根菜類の葉 | ダイコンの葉、カブの葉など | |
| 莢ごと食べる豆類 | サヤエンドウ、サヤインゲン、エダマメなど | |
| 小型果実 | ウメなど | |
| 軽量な果菜類 | ピーマン、シシトウなど | |
| 果菜類 | ナス、トマト、キュウリなど | |
| 重量のある葉菜類 | キャベツ、ハクサイなど | |
| 花蕾を食べる野菜 | ブロッコリー、カリフラワーなど | |
| 果実(皮を剥かないで分析するもの) | カキ、ナシ、ブドウなど | |
| 果実(皮を剥いて分析するもの) | スイカ、メロン、温州みかん、モモなど | |
| 外皮・莢を除いた種子を食べる作物 | 未成熟ソラマメ、スイートコーンなど | |
| 穀類 | 稲、大麦、大豆など | |
| 可食部が地下にある作物 | ダイコン、カブ、タマネギ、ラッキョウ、サトイモ、サツマイモ、バレイショなど | |
2 不注意による例
例 防除機のホースの先端に、前回別の品目に使用した農薬が残っており、洗わずにそのまま使ってしまい基準を超える農薬が検出された。
Ⅳ. 具体的な対策
1 これまで実施されている基本的な対策
- 使用基準の確認
- 農薬(瓶、袋)に書かれている「使用基準」を確認し、散布できる作物、使用時期、使用量、総使用回数を遵守する。
- 適正量の散布
- 散布量は作物の形態や生育ステージなどによる目安を守り、散布量が必要以上に多くならないようにする。
- 葉面が濡れたらそれ以上散布しても付着せず流れ落ちてしまう。
- 散布量は作物の形態や生育ステージなどによる目安を守り、散布量が必要以上に多くならないようにする。
- 風に注意
- 飛散の最大の要因は風であるため、風のない時か弱いとき(風速3m/秒以下を目安)に注意して散布する。散布中でも風が強まったら、ただちに農薬散布をやめる。
- 散布の位置と方向
- 散布ノズルの位置や角度により、遠くまで飛び散ることがあるので、対象作物に近づけて散布し、対象作物のみにかかるようにする
- 隣接ほ場や用排水路にかからないように、ほ場の内側に向かって散布する。
- 散布器具の使用後の洗浄
- タンクに薬剤が残らないように、散布する分だけ調製し、ほ場内で全て使い切る。
- 先に散布した農薬が、次に散布する作物に残留する場合があるので、使用後のタンクやホースに残液が残らないようにきれいに洗浄する。(散布中に薬剤を替える時も、必ず洗浄する。)
- 使用した農薬等の記帳
- 適正に農薬を使用したことを証明するため、産地で統一した記帳日誌に農薬等の使用状況を必ず記入する。
2 さらに飛散(ドリフト)を低減していくための対策
- 地域一体となった対応
- 周辺作物、立地条件、農薬の種類など、多くの要因がドリフトに関係しているため、地域単位でリスクを減らす対策を考えていく必要がある。
- 集落等で、できるだけ同一作物となるように作付け計画を立てる。
- 広範囲に農薬が飛び散るような大型防除機を使用する集団は、事前に協議し、特に周辺作物に気をつけて農薬を散布する。
- 周辺作物、立地条件、農薬の種類など、多くの要因がドリフトに関係しているため、地域単位でリスクを減らす対策を考えていく必要がある。
- 隣接ほ場の農家との連絡・調整
- 隣接ほ場の農家とお互いに連絡をとり、散布する日の調整を行う。
- お互いの収穫日を考慮し、散布時期を計画する。
- 散布日が隣接ほ場の収穫日と重なった場合は、日を改めて散布する。
- 農薬を散布する場合は、隣接ほ場の農家に連絡し、注意を促す。
- ハウスの窓等を閉めてもらう。
- 隣接ほ場の農家とお互いに連絡をとり、散布する日の調整を行う。
- 飛散しにくい農薬等や影響のない農薬を使用
- 粉剤や液剤は粒子が小さく飛散しやすいため、周辺の状況にあわせて飛散しにくい粒剤(育苗箱施用剤等)に変更する。
- 隣接ほ場の作物を確認し、隣接ほ場の作物にも適用のある農薬を使用する。(一律基準が設定されていることが少ない)
- 飛散しても影響の少ない性フェロモン剤、生物農薬、特定農薬等を選定する。
- 総合的病害虫防除により農薬の散布回数を低減
- 耕種的、生物的、化学的、物理的な防除法をうまく組合わせ、経済的な被害が生じるレベル以下に病害虫の発生を少なくし、農薬の散布回数を減らす。
- 天敵やフェロモン剤等を導入し、病害虫の発生密度を減らす。
- 耕種的防除(病気で枯れた株の除去、圃場内外の雑草除去など)により病害虫の発生源を減らす。
- 病害虫発生予察情報やほ場での病害虫の発生状況を確認し、必要以上の散布を行わない。
- 耕種的、生物的、化学的、物理的な防除法をうまく組合わせ、経済的な被害が生じるレベル以下に病害虫の発生を少なくし、農薬の散布回数を減らす。
- 散布する上での工夫
- 微細な粒子ほど少しの風でも飛散しやすくなる。一般的なノズルは平均粒径が0.1mm以下と細かいため、使用目的に合わせ、粒径の大きいノズルを選ぶ。
- 散布圧力を上げすぎると風圧により薬液が飛散しやすくなるので、適正に調節する。(できるだけ圧力を上げすぎない。)
- 除草剤の散布時には、フードの装着などで飛散を軽減する。
- 遮蔽シート・ネット等の設置
- 隣接ほ場の境界域から距離を開けて散布する(緩衝地帯を設ける)ことが好ましいが、境界域寸前まで防除が必要な場合は、遮蔽物等を設置する。
- 隣接ほ場の境界域に防風ネットの設置や緩衝作物(ソルゴーやライ麦)を栽培する。
- 隣接ほ場の境界域から距離を開けて散布する(緩衝地帯を設ける)ことが好ましいが、境界域寸前まで防除が必要な場合は、遮蔽物等を設置する。
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