小児科紹介
療育における小児科とは?
次長 坂後 恒久

「子どもはすべて小児科!」ではなく、大人の診療が各科に分かれるように小児(内)科・小児整形外科・小児外科などがあります。子どもは決して「大人を小さくした」だけではないからです。【成長・発達】という大切なものが子ども期にはあります。療育は、この運動や精神発達、言語や社会性などの発達が妨げられたり、偏ったりする為に生じる自由性・自発性・自立性などの障害を軽減すると同時に、周囲の理解や支援をはかり、意欲的な活動や入りたい集団への参加を拡大・充実する援助をします。小児科は診断や治療のみならず、育てにくい赤ちゃんの授乳や離乳に始まり、身体や機能の障害の受容、反抗期や思春期の対応、入園・就学や就職、結婚の相談など、ライフステージに沿って暮らしや生活全般への援助を、子ども本位に考えて専門的な立場から行います。
「軽度」発達障害って何?
コミュニケーションに困難さをもつ自閉症(自閉性障害)や、衝動性が高い多動症(注意欠陥多動性障害)その他に類するとされる子どもたちが、近年目立つと言われます。脳性まひや知的障害に比べて脳の機能障害は「軽度」とされても、日常生活や集団の中で著しい制約や「生きにくさ」「つらさ」を感じています。教育分野の「特別支援教育」でも対象に挙がっています。その子たちの発達と保護者への支援は、小児神経科や児童精神科医、臨床心理士、言語・作業療法士などの医療と、保育や教育その他が緊密に連携し合い、さらに就労や地域で暮らすための、生涯にわたる適切な援助が不可欠とされるのです。
私からも一言
いわゆる「気になる子」といわれる子どもたちが「発達障害かしら?」と診断を求めて受診されることが増えています。「ことばがおそい」「ききわけがない」「お友達とうまく遊べない」「スーパーで目が離せない」「こだわりが強い」「園で先生のお話を聞かない」などというこどもたちです。
発達障害は、小さい時からの育ちの経過や、家や園や学校での様子、受診されたときの行動の観察から診断します。血液や画像検査といったような何らかの医学的検査をして診断できるものではありません。発達障害の特徴がどのくらいあるのかということが基準となります。診断がつくのか、個性なのか、と保護者の方が迷われることも多いようです。診断は大切ですが、たとえ診断がつかなくても、本人やまわりが困っていることが減ったほうが毎日が楽しく過ごせます。子育ては楽しいことだけではありません。お子さんの発達で心配があるときは、ひとりで悩まずにセンターを受診してください。センターでは診断するだけでなく、お子さんのことをより理解し、どういった関りをすると本人の力を伸ばせるのか、どういった工夫をするとより育てやすくなるのか、ご両親やご家族の方と共に考えお子さんの育ちを応援していきます。ようやく受診を決心して申し込みをしたのに、予約日までに日にちがありご心配がつのるケースも見受けられます。そのときは、お住まいの市町の発達障害についての相談の窓口や、当センターのケースワーカーにご相談にください。相談の窓口がお住まいの近くでもみつかると思います
子どもたちは障害があってもなくても、地域で生活していくことが大切です。外来で診療する以外に、市町や幼稚園、保育園、学校などからの要請を受け、地域に出かけての発達相談や、研修、などにもお答えしております。子どもたちが、自分たちの住む地域で楽しく暮らして成長していけるように、地域の方々との連携を大切にして見守っていきます。
(日本小児科学会専門医・日本小児科医会こどものこころの相談医・日本小児精神神経学会認定医)
自己紹介
医長 冨士根 明雄
平成23年10月に着任いたしました。
ただいま4人(コウノトリさんがご機嫌をそこねなければもうすぐ5人)を子育て中の小児科医です。橋下徹(元大阪府知事、7人のお子さんがいらっしゃるそうです)でも目指してるの?大変でしょう!とよく言われるのですが、白状します。家ではすべて奥さんにおんぶだっこ、自分が子育て中だなどと書くことさえおこがましい有様です。
さて、そんな情けない小児科医が、何の因果かこども療育センターという場所で仕事をさせて頂くことになりました。療育センターにはさまざまな悩みを抱えた子どもたちが通っています。一般小児科で扱う病気は「いつかは治る」ものが多いのですが、当センターに通院する子どもたちが抱える問題は、治療によって症状や本人の困難感を減らすことはできても、残念なことに往々にして問題の核心は解決できないことがあります。
ある先生が「体温の変化、睡眠と覚醒、精神的な活動、炎症や治癒の過程、これら人間の体に起こるすべての現象は、体のどこかで何らかの物質が、普段よりも増えるか減る、どちらかに変化することで起こっているはずだ。」とおっしゃっていました。おそらくこれは真実で、こども療育センターに通われている子どもたちの抱える問題も例外ではなく、とても遠い将来ではあるでしょうが全ての説明がつく日は来ると思います。
残念ながらその日がまだ来ていない現在、医療という単一の手段では解決が難しい問題を抱えた子どもたちに福祉・教育などを組み合わせて提供するために、療育という場が産み出されました(一般には「療育」という言葉は治療と教育の一字ずつが合わさったものとされています)。
わが家の子育てすらままならぬ一介の小児科医ではありますが、これから関わりを持たせて頂く子どもたちの「療」と「育」にささやかなお手伝いをさせていただき、結果として、本人とご兄弟、ご家族みなさまの一日一日が少しでもより実りあるものになれば、存外の幸せです。
このページのお問い合わせ先:こども療育センター
住所:福井市四ツ井2丁目8-1
電話番号:0776-53-6570 FAX番号:0776-53-6576 e-mail:ryouiku-c@pref.fukui.lg.jp







