福井県 u-ふくい推進指針 第3章 今後のICT施策の方向
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1 取り組むべき課題と施策の方向性
第1章に掲げた「目指すべき社会像」の実現のためには、前章で検討した現状や問題点との差異を解消していく必要があります。
このために取り組むべき課題と方向性を、表5および表6により整理します。
- 表5 取り組むべき課題の整理
- 目指すべき社会像
- 「情報通信技術(ICT)が生活に溶け込み、豊かな県民生活を支える社会」
- ICTが県内の様々な場所にまで行き渡り、また、誰もが利用することができる。
- ICTが県民の生命、健康、財産等を守るために役立っている。
- ICTによって県民の希望(ニーズ)がかなえられている。
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現状と問題点 取り組むべき課題 - ブロードバンド、ケーブルテレビ、携帯電話の未整備地区の存在
- 学校のICT関連施設整備の遅れ
- 子どもや高齢者・障害者の情報リテラシー不足など
- 未整備地区の解消
- 学校等のICTの整備
- 情報リテラシー向上
情報格差の解消
- 少子高齢化社会的
- 弱者に対するバリアフリー環境の整備
- インターネット等の利用方法の多様化など
- 高齢者や障害者も使いやすいシステムづくり
- 県民に求められる情報の提供
ICTによる生活利便性の向上
- 災害時のICTの有効活用
- 子どもを狙った犯罪の多発
- ICT利用にあたっての脅威など
- 迅速かつ多様な手段による情報の提供
- 子どもの安全の確保
- セキュリティ意識向上
災害時やICT利用の際の安全・安心・信頼
- 食の安全に対する関心の高まり
- 患者中心の優しい医療・福祉など
- 食の安全性・安心感を担保する仕組みづくり
- ICTを利用した遠隔医療等
食や健康における安全・安心・信頼
- 成長性の高いICT産業への期待
- ICTを利活用した中小企業の経営革新の必要性など
- ICT産業や人材の育成
- 中小企業のICT利活用支援
ICTによる産業の飛躍
- 住民の行政への参加意識の拡大
- コミュニティ活動等の拡大など
- 県民の意思を反映できる仕組みづくり
- NPO、コミュニティ等の支援
住民参加・住民活動の促進
- 国や法による電子自治体構築の要請
- セキュリティ上の脅威
- 地上デジタル放送や新しい技術の発達など
- 電子自治体構築の推進
- 情報セキュリティ強化
- 新しい技術等の導入に対する積極的取組み
行政サービス向上のためのICTの有効活用
- 三位一体、行財政改革等による業務効率化、投資効率化の要請など
- ICTによる業務の効率化
- システムの見直しや市町との共同事業等によるICT投資の効率化
県のICTの効率的利用
- 表6 施策の方向性を示すキーワード
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上記の2つの表による整理に基づき、施策の方向性を次の4つの分野に集約することとします。
- 情報格差(ディバイド)の解消
- 安全・安心の確保と信頼の強化
- 産業の飛躍
- 生活利便性向上のための行政サービスの高度化
さらに、県民の行政やコミュニティへの参加意欲・機会が拡大し、また、情報基盤の整備や、高度化する技術への適切な対応等のためには事業者(産)や研究機関(学)との連携が不可欠であることから、
- 民・産・学との共同(パートナーシップ)の推進の観点も欠かすことができません。ただし、この項目は「分野」として集約することは困難なため、上記のそれぞれの分野における施策の推進にあたって特に配慮する事項となります。
2 分野別の方策
次ページ以降に、前項で集約した4つの分野別に今後県が取り組むべき方策をまとめます。
なお、共同の印が付いたものは、「パートナーシップの推進」に該当することを示します。
(1)情報格差(ディバイド)の解消
本県のブロードバンドやケーブルテレビの普及率等は全国的に見ても高い水準にありますが、これらサービスの未整備地域も一部に残されています。こうした未整備地域では今後も民間事業者による自主的な整備が期待できない一方、整備が進んだ地域では技術開発や事業者間の競争等により次々と新たなサービスが提供されるため、地域間の格差はさらに拡大する恐れがあります。このため、未整備地域の解消は優先的に取り組む必要があります。
また、低学年の児童がパソコンや携帯電話、インターネット等に触れる機会が増えていることから、ICTの明るい面だけでなく、影の部分も含めた知識を正しく身に付けさせることが重要です。
さらに、ICTは、「時間と空間を縮める」「デジタル情報は多様な形に変換できる」等の特性から、高齢者・障害者の生きがいの創出や社会参加の促進に非常に有効ですが、こうした方々に利用してもらうには、ICTの利用環境の整備を推進するとともに、情報リテラシーの向上や、それを支援する人的なネットワークを築いていくことが必要です。
地元の意向や技術的・制度的な動向等を十分考慮しながら、県内の情報通信基盤の未整備地域の解消を図ります。 また、情報弱者の情報リテラシーの向上に取り組みます。
- ブロードバンドは、地元の意向や技術動向等を考慮しながら、市町や電気通信事業者と連携し、平成22年度末までの100%整備を目指します。共同
- ケーブルテレビは、地元の意向や地上デジタル放送の進捗状況、国の放送政策の動向等を考慮しながら、市町やケーブルテレビ事業者と連携し、原則として平成22年度末までの全県的な整備を目指します。共同
- 携帯電話の不感地域は、地元の意向や各地域の条件を考慮しながら、県単独補助事業の創設や国庫補助事業の有効活用を行い、市町や電気通信事業者と連携し、計画的な解消を図ります。共同
- 地上デジタル放送は、平成23年7月のアナログ波停止に間に合うよう、放送事業者やケーブルテレビ事業者に協力しながら、早期の全県的なエリア拡大を目指します。
- 児童・生徒の情報リテラシー教育を推進するため、学校のICT環境の整備や、研修を通して教員の資質の向上を図ります。
- 高齢者がコミュニケーションや生きがいの創出等の手段としてICTを気軽に利活用できるように、市町やNPO、ボランティア等と協働して、基本的な機器操作や趣味の分野(デジタルカメラ、携帯電話、インターネット等)などニーズに合わせた情報リテラシーの向上を支援します。共同
- 障害者がコミュニケーションや社会参加等の手段としてICTを十分に利活用できるように、NPO等と協力して、ICT機器の導入や情報リテラシー向上の支援、要約筆記のできる人材の育成などを図ります。共同
(2)安全・安心の確保と信頼の強化
この項目の「安全・安心・信頼」には、「災害等からの安全・安心・信頼」と「情報セキュリティ上の安全・安心・信頼」という2つの種類があります。
まず、前者に関しては、災害・犯罪等の発生時や発生の恐れのある時、あるいはケガや急病等の緊急時に、行政がICTを最大限利活用して、迅速・正確な情報を必要とする人に確実に提供することが必要です。
また、後者に関しては、利用者に安心して、安全に使ってもらえるように、近年ますます拡大している情報セキュリティ上の脅威に対し、県のシステムやネットワークの安全性を強化することが必要です。
併せて、災害時等のアクセスの集中にも耐えられる構成や、万一のシステム障害発生時には速やかに回復できる体制の構築が必要です。
災害時や緊急時に県民から頼りにされる日本一迅速な情報提供体制の構築を目指し、県民が安全で安心して暮らせる生活環境の確保にICTを利活用します。
また、県のシステムやネットワークの安全・安心・信頼を確保します。
- ホームページのほか、携帯電話やケーブルテレビなど、災害時等の情報伝達手段の多様化、迅速化を図ります。また、地上デジタル放送のデータ放送やワンセグ放送の有効活用に取り組みます。
- 河川や道路等の防災情報をより広範囲で収集・交換できるよう、国や市町と連携しながら、近府県間の情報ハイウェイの相互接続や、県内ケーブルテレビのネットワーク化を促進し、ネットワークの充実を図ります。共同
- 河川総合情報システムを充実し、平成18年度末までに動画による情報提供を開始します。
- 市町と連携しながら、地域や、特に子どもの安全・安心を確保するためのシステム構築の実証実験等に取り組みます。共同
- 食に対する安全・安心を確保するため、農林水産物生産・流通履歴等照会(トレーサビリティ)システムを順次充実します。
- 地域の医療分野における遠隔医療体制の取組みについて検討を進めます。
- 市町とも連携しながら、情報漏洩やシステムダウン等による悪影響を与えぬよう、県の情報セキュリティの強化を図ります。共同
- 公的個人認証サービスやデジタル証明、LG.JPドメインの導入等により、県民が安心して利用できる情報システムやネットワークの構築を図ります。
- コンピュータウイルスや不正アクセス、迷惑メールなど情報セキュリティの確保のため、県民の意識向上に向けた周知・啓発を行います。
(3)産業の飛躍
県内産業が一層の飛躍を遂げるためには、ICT関連企業の誘致や、特にベンチャー企業の支援・育成によるICT関連産業の振興はもとより、地場産業をはじめとする製造業や、観光、流通、農林水産業など各産業分野におけるICT利活用の拡大を図る必要があります。
特に、中小企業については、経営革新や経営の合理化のためにICTの有効活用を図ることが重要であり、企業経営者や従業員の情報リテラシーの向上や情報機器操作の習熟に対する支援が必要です。
また、これらを支える基盤として、ICTの高い技能を有する人材の育成が特に重要となります。
さらに、県産品の販路拡大や観光客の誘致等のため、本県ブランドイメージの向上等にもICTを利活用していく必要があります。
県内産業が一層の飛躍を遂げるため、ICT関連企業の支援・育成・誘致および人材の育成、各産業におけるICT有効活用の促進、本県のブランドイメージの向上等のためのICT利活用に取り組みます。
- 産・学と連携し、資格試験の規制緩和を求める特区を申請するなど、ICT産業を支える優秀な人材の育成・確保を図ります。共同
- 本県の優秀な人材を活かしてICT関連企業を誘致し、また、産学官連携等による技術力の向上を支援します。共同
- 県の関係機関や各種団体を通じ、産業情報の提供や、中小企業を対象とした診断・助言・相談、ニーズに合わせたICT講習等を行うとともに、ICT関連の技術開発やICTを利活用した商品開発、インターネットによる取引の拡大を支援します。
- 平成18年度末までに県の情報システム等の調達方法を改善して県内中小企業の落札機会を拡大し、技術力の向上とノウハウの蓄積を図ります。
- 福井情報スーパーハイウェイを活用し、情報を遠隔地に移して安全に保管する民間のバックアップデータセンターと連携するなど、県内企業の情報の保全を支援します。共同
- 県の知名度やブランドイメージの向上を図り、県産品の市場競争力や観光等における地域間競争力を強化するため、ICTを利活用した地域情報の発信や観光情報の提供を強化します。
- 産・学との連携も図りながら、最新技術や最新動向(地上デジタル放送、携帯電話、ICタグ(RFID)、二次元バーコード、ブログ、SNS等)の積極的な導入・活用に取り組みます。共同
(4)生活利便性向上のための行政サービスの高度化
県民の生活利便性向上のため、県では、次の各事項に十分留意しながら、引き続きICT利活用による高度で使い易いサービスの提供を行う電子自治体の構築に取り組みます。
まず、県民が必要とする情報を、誰でもが利用しやすい形で、なるべく少ない労力(コスト)で入手できるようにする必要があります。
次に、これまでの「お知らせ型の情報提供」(情報の一方通行)から、「利用者がICTで目的を達成できる仕組み」(情報の相互通行)へ高度化を図り、行政への住民参加の拡大を図る必要があります。
また、県内部においては、ICTの有効活用により業務効率の向上を図るとともに、ICT投資の肥大化を避けるよう普段の見直しを行う必要があります。
さらに、最新技術や最新動向についても、その有効活用について積極的に検討する必要があります。
県民の生活利便性の向上のためICTを有効活用した行政サービスの提供を行うとともに、業務やICT投資の効率化を進めます。
- 県のホームページ等において、県民が求める情報の提供を強化するとともに、アクセシビリティや操作性についてあらかじめユーザーの意見を取り入れる仕組みづくりなど、利便性の向上を図ります。共同
- 県内市町と共同して、24時間365日申請・届出等をインターネットから可能にする電子申請システムを導入し、利用率50%を目指します。共同
- 平成19年度末までに自動車取得に伴う行政手続きの処理を一元化したワンストップサービスを開始します。また、平成20年度末までに県税や手数料等の決済をインターネット上で可能にするシステムを導入します。
- 県民の意思や意見を適切かつ機動的に行政に反映できるよう、インターネットを利用したモニター制度の導入を検討します。共同
- 市町とも連携しながら、防災や防犯のほか、県民が日常生活や社会活動に利用可能な統合型GIS(地理情報システム)の導入を進めます。共同
- 文書管理システムの導入等により、業務効率の向上を図ります。
- 庁内の全てのシステムについて相互の重複や規模の見直しを行い、平成17年度を基準として総経費を10%削減するなど効率化を図ります。
- 産・学との連携も図りながら、最新技術や最新動向(地上デジタル放送、携帯電話、ICタグ(RFID)、二次元バーコード、ブログ、SNS等)の積極的な導入・活用に取り組みます。共同 【再掲】
- NPOや地域づくり活動等のICTを利活用した情報発信・共有を支援し、新しい地域コミュニティの創生の促進を図ります。共同
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