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最終更新日:2009年08月21日

福井県 u-ふくい推進指針 コラム

指針トップ 第1章 第2章 第3章 コラム 用語解説 出典 委員

ⅠT講習会受講者の実例

 50歳代のSさんは、平成14年に地区の公民館で開催されたIT講習会に参加し、パソコンに初めて触れました。
 講習会終了後、パソコンを購入し、メールやインターネットを楽しみながら、ワープロや表計算ソフトにも馴染んできました。
 お嬢さんも成長し時間の余裕もできたため、2年前に仕事を探したところ、介護支援サービスの募集がありましたが、レポート作成や点数計算のために「パソコンを使えること。」が採用の条件でした。
 今、介護の仕事にやり甲斐を持っていますが、こういった人と人とのつながりが重視される分野でもパソコンが必須になっていることに小さな驚きを感じるとともに、講習会を受講して良かったと思っています。
 県では、平成12年度から16年度までの間に、県主催や市町村に対する財政的または人的支援により、県内各地でIT講習会や相談会を開催しました。
 平成12年度から16年度までの5年間の受講者等は、講習会が延べ54,197人、相談会が延べ8,240人となっています。
 IT講習会の受講者数が多いのは、福井市15,822人、武生市6,343人などですが、人口を勘案すると、三国町、坂井町、池田町等が上位になります。このうち三国町では、IT講習会の対象である20歳以上の人口に対する受講者数の比率は13.9%となり、町民の約7人に1人が受講したことになります。
 また、上記以外にも市町村が独自で講習会を開催している例があるほか、大飯町のように、インターネットやメールが利用できる情報端末を住民に配布する際に、その使用方法の講習会を開催している例もあります。
 なお、県では、平成14年度からIT講習会においてボランティアで講師等を務めていただく「地域パソコンマスター」を募集し、これまでに延べ1,100余名の方々(各年度末の登録者の合計)に登録いただいています。
 県のIT講習会事業が終了した平成17年度以降には、県民がパソコンの操作等で疑問が生じた時に身近なところで相談できる相手や、市町村等が開催する講習会に講師等として活動していただくほか、インターネット上で実施する県のアンケートに「e-モニター」としても御協力いただいています。
(注)市町村名は講習会開催当時のものです。

ICTを利用した販路拡大の実例

 眼鏡枠の出荷額日本一を誇る鯖江市。その鯖江市にある金属加工メーカーのN社では、受注する仕事のほとんどが眼鏡に関わるものでした。眼鏡業界の景況に左右される状況を何とかしようと考えたのが、ネットによる異業種からの仕事の受注です。
 しかし、ホームページを作ってはみたものの、会社案内のパンフレットのようなホームページでは何の成果も上がりません。
 そこで、一念発起したホームページ担当の主任は、ふくい産業支援センターが開講しているホームページ制作講座を受講。講師の的確なアドバイスにより、ホームページをリニューアルし続けた結果、ついに異業種、しかも県外から仕事の依頼が舞い込んできました。これを契機として、ホームページによる効果はうなぎのぼり。現在では月に100件以上の問合せがあるまでになりました。
 また、製造業のホームページ・コンテストにおいても特別賞を受賞するなど、ホームページ自体も高い評価を得ています。
 N社は今後、生産管理等の経営合理化においてもICTを活用していきたいと意欲を見せます。
 ICTを活用して販路が拡大できたのも、眼鏡という地場の伝統産業で培われたN社の優れた技術あってのことです。
 このほか本県では、ネット通販に取り組む企業・個人が勉強会「どっと混む福井」を結成し、熱心にネットでの情報発信を行うなど、ICTを活用した産業の活性化が着実に進みつつあります。

障害者のICT利活用の実例

 県内在住の全盲の障害を持つ50歳代のTさん。読書が趣味ですが、以前は、県の点字図書館で点字図書を借りることでしか読むことができませんでした。しかし、今は、専用ソフトを組み込んだパソコンを使い、インターネットを経由して日本点字図書館が設置している録音図書配信サービスを利用することにより、いつでも読書ができるようになったため、楽しい日課になっています。
 また、Tさんは全国の視覚障害の仲間とメールをすることが大好きです。昨年は全国障害者スポーツ大会の卓球部門に出場しましたが、事前に他県出場者と情報交換するなど、メールによって交流を広げています。
 Yさんは脳性まひによる重度四肢麻痺と重度言語障害を持つ40歳代の身体障害者で、在宅でお母さんとの2人暮らし。社会との接触は少なく、自宅に引きこもりがちでした。
 しかし、補助事業でパソコンと専用の入力装置を給付され、パソコンボランティアの支援を受けてホームページを立ち上げて、全国に自己PRができるようになりました。そして、それらやメール等により全国にどんどんと交友の輪を広げています。
 聴覚障害者の方は音声言語がなく、手話等を通じて視覚的な言語でコミュニケーションをしています。最近のICTの発達により大量の情報のやり取りが可能になったことで、文字情報だけでなくTV電話、特に携帯電話を使って動画(手話の動作)を遠距離の友達等にリアルタイムに送信することで、即時にコミュニケーションをとることが可能となりました。

実現を目指す生活シーン(1)情報格差(ディバイド)の解消

 平成2X年のある日の晩、県内の山間部に住むAさんは、ケーブルテレビを使って地上デジタル放送を視聴しています。翌日には出張することを思い出したAさんは、リモコンのボタンを使ってデータ放送を呼び出し、お天気情報を確認しました。
 一緒にテレビを見ている奥さんは、時計が気になるようです。海外留学中のお嬢さんに電話する時間が近づいてきました。以前なら、料金が心配で電話も気軽にはかけられなかったでしょうが、今はIP電話のおかげで、いつでも容易に家族のコミュニケーションを図ることができます。
 その頃、Uターンして県内企業に就職した息子さんは、自室でパソコンに向かっています。カメラ好きの彼は、県内の風光明媚な場所で撮ってきた写真や動画を自分のホームページに掲載することに凝っています。就職の際には、福井に帰るか、県外に残るか悩みましたが、ICTのおかげで、どこにいても趣味を活かしたり、友人とのネットワークを保つことが難しくないと気付き、生まれ故郷に戻ることを選びました。
 こうしたシーンのほとんどは、既に一部の地域では実現していますが、今後の数年間のうちに、県内どこでも可能にすることを目指しています。

実現を目指す生活シーン(2)安全・安心の確保と信頼の強化

 平成2X年X月X日。主婦のBさんは、自宅で夕飯の支度を しています。そこにやって来る地震!「キャーッ!!」
慌ててテレビをつけようとリビングに向かいます。
その時、地上デジタル放送による緊急電波を受信したテレビが自動的に電源オン。データ放送により詳細な震度等がすぐに確認できます。
「震度4、まぁ安心ね。うちの子の学校は大丈夫かしら?」
折しも学校から安否情報のメールが携帯に届きました。
『○○小学校においては、地震による被害等はありません。』
「よかった、この辺りは大丈夫みたいね。そういえば主人は無事に帰れるかしら?」
鉄道会社と連携したシステムにより、データ放送で電車の運行状況もすぐに確認できます。
「これなら夕飯までには間に合いそうね。はッ!?そういえばガスの火が付けっ放しだったわ!!」
大丈夫。揺れを感知したガス会社のシステムが、自動的にガスを遮断していました。
このように、ICTの活用により、地震や火事等の災害の場合も情報を素早く入手したり、被害を最小限に抑えたりすることが可能となります。
ICTにより安全・安心が確保された世界は、すぐそこです。

実現を目指す生活シーン(3)産業の飛躍

 県内中小企業に勤めて数年の若手C君、2年前に社長から「我が社もネット販売を始めたい。君に任せるから頑張ってくれ。」と言われてびっくり。「確かに社内に若手は少ないけど、僕もコンピュータは得意じゃないんだよなあ。」
 とは言うものの、任された以上は頑張らないといけません。自分で本や雑誌を買って勉強し、産業支援団体の指導を受けて、今ではかなりの専門家に成長しました。
 「来年の目標は、ネット販売の売り上げ50%アップ!」自分の努力が成果に結びついて、ますますやる気満々です。
 観光業を営むDさん、「以前は福井県の知名度が低くて、県外でPRしても反応が鈍かったけど、最近はインターネットでお客さんが福井のことをよく調べてくるんですよね。特に、外国からの観光客もよく知っていますよ。」とニッコリ。
とは言うものの、インターネットでの情報提供はどの観光地でも条件は同じ、努力を続けていかないと、あっという間に抜かれてしまいます。
ICT企業のEさん、最近は役所の調達方法が変わって、小さな仕事ですが、幾つか入札で獲得することができるようになりました。
 まだまだ大きな仕事を獲るには、技術的にも、マンパワー的にも全国的規模の他社にはかないませんが、少しずつ役所の仕事で実績と技術力を積んで、近いうちには県外でも積極的に営業活動しようと目論んでいます。

実現を目指す生活シーン(4)生活利便性向上のための行政サービスの高度化

 Fさんはある日の晩、役所に確認申請をしなければならないことを思い出し、パソコンに向かいました。
「確か、インターネットで申請できるということだったが…。」
Fさんは、最近、年齢とともに小さい文字は多少読みづらくなっていますが、役所のホームページでは文字を拡大することもでき、自分の探していた手続きもすぐに見つけることができました。
「手数料も払っておこうか。」
 パソコンの画面に従って口座振替の手続きをし、手数料の支払いも完了です。翌日パソコンを開いた時には、申請書の提出を確認するメールが来ていました。後は、役所からの処理完了のメールを待って、確認書をダウンロードするだけです。
Gさんは、住民有志で作った「まちづくり」の研究会に所属しており、今日はその会合の日です。
会場には、会員が準備したパソコンがあり、インターネットにも繋がっています。
今日は、「街中のあちこちにICタグ(RFID)を埋め込んで、視力障害者や観光客の移動に役立ててはどうか。」というテーマです。インターネットで統合型GISの画面を覗きながら、熱心に議論が続きます。
 一日では結論が出ず、次回以降も継続することになりましたが、議論がまとまったらインターネットを使って役所にも提案していこうと思っています。

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